コワくないオカルト小説、二本立てで連載中!! 気になるお笑い芸人のオハナシも、地味に暴走しているよ!!
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『お花見の思い出』かぁ……。
 今まで一番、『お花見』らしかったのは……

 今までで一番お花見らしかったのは、小さいころ、父と妹と、さんぽをした時だ。近所の公園にさくらがさいていて、とつぜん父が、言った。
「おい、花見しようか。」
 それから、近くのおべんとう屋さんで、ビールとジュースを買って、ベンチに座って飲みながら、ぼくたちは、だまってさくらを見た。その時ぼくは、これが本当のお花見だ、と、思った。

                                       『さくら~序章』より


 現在進行中のオハナシ、『さくら』。この部分は、ほぼ実話です。他にもちょこちょこ、実話が紛れたりしておりますが。

 あれは、幼稚園に入った頃のことだ。桜が咲く頃になると、毎年思い出すんだよね。
 親父が「タバコ買いに行く」とか言うから、お菓子でも買ってもらおうと思って、ついて行ったんだけれども。あんまり天気が良かったから、プラプラ散歩しているうちに、親父はすっかりテンションが上がっちゃって、いきなりこんなことを言い出した。
「おい、花見しようか!?」
 もうちょっと歩けば、地元では「花見の名所」と言われる、デカイ公園があるからだ。
「……花見って、何も用意してないのに!?」
 ガキながらも、本気で突っ込んだのを、よく覚えている。お弁当もないのに、どうやって花見するんだよ? と。
「バカヤロウ、桜があれば、『花見』になるんだよ!!」
 そして、「ほら、そこに咲いてるじゃねぇか」と親父が指差したのは、花見客で賑わう名所ではなく……桜が一本咲いているだけの、デカイ公園のオマケみたいな場所だった。(子供達の間では「三角公園」と呼ばれていた、木登りぐらいしかできない公園だ。)
「こんな所で、花見する人なんかいないよ!」
 またまた本気で突っ込んだが、親父は全然、気にしない。
「静かでいいじゃねぇか。ジュース買ってやるから、しようぜ、お花見!!」
 正直に言おう。「ジュース買ってやる」に、負けた。ガキなんて、そんなもんだ。
 さて。こんなアホな親子が、海の作文みたいに、黙って桜を見る訳がない。

 それから、近くのおべんとう屋さんで、ビールとジュースを買って、

 ……これは事実だ。でも、親父は何故か、カップヌードルも買った。腹が減っていたのだろうか?

 ベンチに座って飲みながら、

 ……これは、作り話だ。ベンチになんか、座ってない。つーか、オマケの三角公園に「ベンチ」なんて文化的な代物は、存在しない。
「ほら、いい物見つけたぞ。これに座れ!」
 親父はどこからかダンボールを拾ってきて、それに座って、ゴクゴクとジュースを飲んだのである。
 そして、一緒に買ったカップヌードルは……。
「しまった!! お湯が、ねぇ!!」
 アホな親子には「弁当屋にお湯を貰えばいい」なんて知恵もなく……お母さんとバアちゃんにバカにされながら家で食ったよ!! 
 
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